2018年に仕事の一環で機械保全技能士の試験(電気系保全実技試験)を受けた時をする。
前編:電気系保全実技試験(2級)を受けるための準備(試験対策)
後半:当日の試験内容
そもそも、機械保全技能士の電気系保全実技試験とは何かを簡単に説明する。
機械保全技能士とは、工場などに設置されている機械のメンテナンスを行なう能力を認定する国家資格 である。機械保全技能士の資格には、 ・ 機械系保全作業 ・ 電気系保全作業 ・ 設備診断作業 の3種類が存在し、資格を取得するためには、技能検定の実技試験と学科試験の両方の試験に合格することが必要である。
(参考URL)
私は製造業で働いており、PLCや電気回路なでのソフト面で生産設備に関わることが多く、更なるスキルアップ及び自分の能力を周囲に示す証拠が欲しかったので、この資格の受験を決めた。
前半
以降で、本題の試験対策を説明する。電気系保全実技試験の概要はこのURLを参照のこと。
課題1の対策
配線の方法を確実に理解すること。これが一番大事で、これが分からないとそもそも試験合格は難しいし、課題2の対策にも関わってくる。
回路図と配線スケッチを書けるようにすること。
実際に配線をしてみること。作業盤とPLC、ソフトなどが必要。自分の場合は、制御盤は会社のものを使用し、PLCとソフトは会社の費用で用意した。PLCはオムロンを使用した。PLCで供給電源の接続方法が異なるので注意が必要。
配線をマスターすること。スケッチなしに配線できるレベルまで。必要な配線数と長さも覚えておくとかなりスムーズに作業できる。
出題されるラダープログラムのパターンを身に付けること。先押し優先回路、自己保持回路、オフディレイ、オンディレイ、フリッカ、カウント。もちろん全部覚えないといけないわけではないが、ここまでマスターしておくと合格ラインに大きく近くだろう。
事前配布されるタイムチャートからラダー回路をおこし、頭に入れておくこと。
課題2の対策
コイルの動作原理を理解すること。コイルの点検がある。コイルの動作原理はもちろん理解しないといけない。テスターを使い方も同様。私が使っていたテキストでは動画で試験の受け方が見れるので、それを見ながらイメージトレーニングをした。
コイル不良のパターンとその時の通電状態を把握すること。通年、出題されるパターンは同じなので、不良パターンを覚えておく。
課題2の回路の修正は断線のご配線の二つ。それぞれ2,3本あることを前提に覚えておく。
共通した対策
共通して準備しておくのは試験を解く流れを決めておくこと。試験時の混乱を避けスムーズに回答を進めるために必要。かなりタイトな試験時間のため、試験中に何をどうやって解くかを考えてる暇はない。どの問題をどのような順番で、その問題をどうやって解いていくかを事前に決めとかなければ手間取りによるタイムロスや焦ってしまってケアレスミスが発生しやすくなる。
後半
以降で、当日の試験状況を説明する。電気系保全実技試験の概要はこのURLを参照のこと。
日時:2019/02/03
場所:静岡県某所の体育館
試験人数:参加は15人程度
試験状況:5人×3列で一人に対して一つの机がある(よくある長机サイズ)。試験開始までにPLCとPCの接続確認およびPLC内のメモリ消去を確認させられる。用意ができた人は挙手をして試験官を読んでPLCのメモリ消去を実行する。終わらなかった場合、試験時間に持ち越される。
試験官数:10人程度。
試験内容:
課題1
試験開始前に作業盤や配線、端子が各自机にセットし、スタートの合図で試験開始。まずは回路図と配線、端子番号を記入した。私は所詮素人なので、このステップを踏まないと、精度の高い配線が出来ない。この作業で15分程度使用した。 次に実際の配線を開始。端子間の配線には適切な長さが要求され、長すぎ短すぎは減点対象になるため、ちょうど良い大きさにカットする必要があるが、準備不足で妥当な長さが分からなかった。仕方なく200mm~300mm程度に配線を10本弱カット。他の作業者はこの間もガンガン配線実施中。カット後に端子の取り付けに着手。如何せん慣れない作業のため時間がかかる。うまく圧着できず、端子をポロポロ落としてしまう。もたついている内に他の作業者は配線を終わらせてPLCの接続チェックに取り掛かっている人も。 →圧着端子セットをチェックする 端子の取り付けも終わり、いよいよ実配線へ。このとき開始から既に30分を経過。まずは電源とPLCの接続。事前スケッチしてるのでそれ通りに間違えないように配線を実施。もうこのころには私以外全員PLC作業に取り掛かっていた。その次にランプとスイッチ側の配線を実施。スケッチがあるから間違える可能性は低いが、そもそも試験前に長さと配線内容はノースケッチでできるようにマスターしておくべきだった。 配線を終えたのは50分頃。PLC作業へ。本来はまずボタンとランプが一致していることを確認すべきだが、それはあってることを信じてラダー作成に。一番上の問題はよくあるパターンだったから5分いないにラダー作成できた。
配線完成のイメージ図
試験時間内に終わらないと点数にならないと思い、まだ二つ残っていたが挙手をして、試験管に動作の確認依頼。結果は問題なし。課題1を終えたら試験盤が試験官により運ばれていった。 課題2の開始時間までにすこし時間があるからこの間にトイレにいった。課題1の感想としては、配線を如何に早く終わらせるが重要。できたら30分以内が理想。全部の問題を解くには配線内容をマスターしておくのが必須だろう。
課題2:
課題2に取り組む前に別の試験盤とリレー、タイマーがセットされ試験開始できる。まずはコイルとタイマーの点検を着手。制御盤には点検用の回路がセットされている。その回路にリレーを組み込み通電確認を行う。不具合内容は決まっているため、パターンを覚えておけば問題はない。ただ、ここで少し手間取ってしまったのはタイマーの点検作業であった。タイマーは設定時間が経過しないと接点が切り替わらないため切り替わってない状態で通電確認しても意味がないので要注意。スイッチを押しながらの点検方法は事前にテキストを元にイメージトレーニングしていたため、スムーズな作業ができた。
→楽天市場でテスターをチェックする また、良品と不良品の個数は決まってるという事前情報だったが、タイマーがまさかの全部良品という判定になってしまった。違和感は感じたが、再確認しても結果は変わらなかった。 コイル確認結果は配布される回答用紙に記入した。TOEICの様に回答番号を塗り潰す形式。私の場合はここまで10分弱かかった。早い人は5分以内でここまで終わらせていた。ちなみに、通電確認は音を出しても問題ない(会場の中はピーピー音がなっていました)。
その後、配線点検に移行。試験用紙も一緒に配られる余白はA4 2枚あるからメモは十分出来る。まずは配線内容を試験用紙にスケッチ。端子番号とプラスマイナスも記入。この際、プラスの渡り線、マイナスの渡り線、機器間の配線を要確認。事前に準備しておけば、どこの配線が足りないかこの過程でだいたい分かる。 すべてのスケッチが終わったら回路図を全体を俯瞰してどこの線が足りないのか、又は配線が間違ってるのか。つぎに、断線の有無を要確認。プラス、マイナスの渡り線から確認して、機器同士の確認に移行。確認しそびれることが無いように事前にスケッチした回路図に確認した配線をチェックしていったほうがより確実。 結果、ご配線2本と断線1本であった。回路の修正後、タイムチャート通り動くか確認を行う。課題2の回路図は事前予告はないが、例年一緒のため、過去問の回路図を元にタイムチャートも頭に入れておけば良い。タイムチャート通り動作すれば、適切に回路が組まれてると判断できる。 最後に、手を上げて試験管を呼び、動作の確認を終えれば課題2の終了
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